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「親の家の片づけ」に苦労している人が急増という問題を検証、助言

2015年07月28日

最近、メディアでは、「親の家が片づけられない」「片づいていない実家に帰省するのがおっくうだ」という人が増えていることが取り上げられています。
片づけ問題でイライラしている人、親子の関係に亀裂が入った人もいて、高齢化・核家族化が進む日本では、他人ごととはいえない悩みです。

今回は、この問題をアンガーマネジメント的に検証、アドバイスします。

◆片づけに対する認識の違い

子どもには、不要品やゴミであっても、親にとっては、
・まだ使えるから残しておく「べき」
・家族との想い出が詰まっているので捨てる「べきではない」
というような想いが隠れていたりします。

一方で、子どもの「片づけてほしい」と思う気持ちの根底には、
・家の中を歩きやすいようにちゃんときれいに片付ける「べき」
・安心して生活できるように整理整頓する「べき」
などの「べき」(理想や欲求)があるのかも知れません。

その「べき」は、必ずしも親の「べき」と共通ではないため、子どもが理想とする環境になっていないと考えられます。

◆親への声がけの分析

そこで、子どもは、自らが理想とする環境になるよう、親に声がけをしますが、あなたが子どもの場合、親にどのような声がけをしていますか?
「なんで片づけないの?」と、ついついきつく言ってしまうことはありませんか?

身近なひとに対しては、「自分が働きかけることによってその行動をコントロールできる」と思っている方も少なくありません。
しかし、自分自身が他人のアドバイスをなかなか受け入れられずにいることを考えると、「ひとを自分の思い通りにコントロールすることは難しい」と気づいていただけると思います。

◆子どもが強制的に片づけると

声をかけても親が動かないため、次に、子どもは、いわば強制的に片付けてしまうわけですが、よかれと思ってやっても、問題が発生することが少なくありません。

親が納得して自ら決断し実施したことでなければ、親子の信頼関係が壊れたり、親のプライドを傷つけたり、「片づいていない家」にリバウンドしてしまうこともあります。

◆納得して片づけてもらうには

少子高齢化や核家族化が加速している日本では、老々介護や独居老人が増えています。
ひとは年をとるにつれ、若い時のようには体が思うように動かなくなり、視力も衰えてきます。
その一方で、家族と過ごした大切な想い出は、その大切さのあまり捨てることができずにモノが増え続ける。

その結果、「親の家が片づけられない」というケースはこれからも増え続けていくでしょう。「片づけ」や「整理収納」という新しい分野の市場も拡大しています。

親に納得して処分、整理収納してもらうには、
・親に配慮した声がけ
・親にどのように片づけてほしいのか伝える
・処分する基準、許容範囲を親子の共通認識とする
・親が自分でゴミの仕分けができないのなら、だれがどこまでサポートできるのか確認して、体制を整備すること
が必要です。

また、片づけられない原因になんらかの疾患が関わっている場合は、その対応が必要となってきます。

以上を参考に、「片づけ」の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

※今回の内容は、アンガーマネジメントの観点に加え、筆者の整理収納アドバイザーとしての情報や事例から文章の構成をしています。

※参考文献
「ご老人は謎だらけ 老年行動学が解き明かす」佐藤眞一著
「人生がときめく片づけの魔法2」近藤麻理恵著

(文:髙橋直子/編集:川嵜昌子