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「怒りは伝染する」と言われています。実際に怒りが生じる場面に遭遇すると、怒りに対してどう対処していけばよいかを考えさせられることが多くあります。

◆駅の窓口で

ある時、駅に切符を買いに行きました。いつもならほんの1、2分で終わってしまうことですが、その日は違っていました。

窓口に着くと若い女性と駅員さんが話をしていました。すぐに終わるだろうと思って並んでいた男性の後につきました。
その女性は、ある場所までの切符を購入したところで、さらに駅名を出して、「そこまでの切符がほしい」と言い出しました。

「その場合、特急券は通しで買った方が安くなる」ことを駅員さんが伝えると、「えっ、もっと払えっていうの!」と大声。
「さっき払っていただいた料金に差額の料金をいただくことになります」と冷静な駅員さん。しかし、そのことを納得しないのか、女性はイライラして「払えばいいんでしょ!」とお金をたたきつけるように渡しました。

この間、約20分。列から外れようかとも考えましたが、また時間を取ることも難しいので待つことにしました。
周りの人を待たせていることにも気付かず、さらに大声を出していた女性の怒り。その怒りが伝染して、周りの人たちが怒り出してしまうのではとハラハラしていました。

すると、私の前にいた男性は自分の番になった時に、改札口でずっと待っていた子ども連れのお母さんに「どうぞ」と言って、順番を譲りました。

その男性の対応にほっとしました。怒りは伝染しますが、断ち切ることもできることを実感した出来事でした。

◆横断歩道を歩いていたら

横断歩道で3歳くらいの子どもを連れた若いお母さんがいました。
青信号になり、その親子の後ろを歩いた時のことです。

信号の変わり目の関係で横断歩道に少し車体を乗り上げた自動車がいました。私は「よければいいかな」と思っていたのですが、そのお母さんが運転手に向かって「バーカ!何やってんだよ!」と怒鳴ったのです。

一瞬耳を疑いました。歩行者にしてみれば横断歩道に車が入ってくるのは安全の意味からもよいことではありません。ましてや小さなお子さんを連れているのであれば、それは当然です。しかし、若いお母さんからは想像もできない言葉遣いに驚きを禁じえませんでした。

一緒に歩いていた母親が時に怒りの感情に任せて罵声を浴びせる、そういう場面を見て育つ子どもたちにもその怒りが伝染してしまうのではないかと心配になりました。
「怒り」を解決する手段が「怒り」でしかなくなってしまうことを危惧する出来事でした。

私たちは仕事をしている時であれ、道を歩いている時であれ、さまざまな怒りに遭遇します。怒りは伝染もしますが、断ち切ることもできます。
アンガーマネジメントは、心理教育プログラムと言われています。私たちが怒りの場面に遭遇した場合どう対処していったらよいかの基本を学ぶことで、日々の生活で応用・実践できることを目指しています。

怒りに満ちた人生を送るのか、怒りに振り回されない人生を送るのか、ご一緒にアンガーマネジメントを学んでみませんか。

(文:三浦和美/編集:川嵜昌子