コラム
配達人に銃を突きつけて御用
米国ミネソタ州にあるミネトンカという市で、女性がUPS(日本でいう郵便局)の配達員に銃を突きつけて有罪になってしまいました。お騒がせしたのはジャレットという61才の女性。昨年10月に小包を受け取った際、到着が遅いのに腹を立てて銃を持ち出し、配達員に「逃げられないわよ!」と言ったそうです。
警察が来た時、配達員は既に配達用トラックに戻っていました。裁判所の記録によると、ジャレットはテロリスト的な行為による軽犯罪で有罪が決定。すぐに1000ドルの罰金、アンガーマネジメント講習、20日の奉仕活動と2年間の執行猶予が言い渡されました。
執行猶予の2年間を問題なく過ごせば刑務所には行かずに済みますが、何か問題を起こすと1年間の服役になるそうです。
「怒り」にまつわる誤解のなかで、「怒ればなんとかなる」という認識があります。これは「力づくで何とかできると」いう思い込みで、カチンとくると暴力や暴言に訴えたりする行為につながりますが、実は怒りをそのまま表現すれば状況がかえって悪くなることの方が多いのです。
よくアンガーマネジメント講習で教わる内容で、「それは人生を賭けて怒るべき事か」というフレーズが出てきます。この女性の場合、「荷物を受け取る」という本来の目的からかなり逸脱して、全く人生を賭けるに値しない事で怒りを爆発させてしまいました。
冷静な頭で考えれば、今回のような行為は短絡的に映りますが、実際頭に血が上るとそれを抑えるのは容易ではありません。人事とは思わずに、日頃からアンガーマネジメントを実践するのが大切ですね。
(英文記事URL)
http://kstp.com/article/stories/s2532486.shtml