アンガーマネジメントプログラムのご案内
企業内におけるアンガーマネジメント研修に関するご案内です。
アンガーマネジメントに関する内容を、企業研修に導入を検討されている方向けに、導入の流れや、実施内容、また現在実施されている研修へのカスタマイズなど、アンガーマネジメントの研修プログラムをご紹介します。
企業研修事例
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NSSLCサービス株式会社
「お客様のために」や「技術的に正しい」が故に、価値観が衝突することで、関係性の悪化やチーム内のすれ違いが生じる場面があった。そのため、マネジメント層のセルフマネジメント改善を契機としたチーム力強化を目的として、アンガーマネジメントを導入。
・管理職向けアンガーマネジメント研修
・フォローアップ研修 等
・アンガーマネジメントという言葉が社内に浸透し、受講した社員に6秒ルール等のアンガーマネジメントのテクニックが身についた。
・グループワークを通じて社員間でお互いの価値観や考え方の違い、自分自身の譲れないものについて理解を深めることができた。
INDEX
NSSLCサービス株式会社(以下、NSSLCサービス)は、「情報技術のプロフェッショナルとして、真の価値の創造により、お客様との信頼関係を築き、ともに成長を続け、社会の発展に貢献する」という企業理念のもとに、階層別研修や自己啓発のための研修などを実施して社員の育成に積極的に取り組まれています。
組織力やチームワークの強化のため、2019年より管理職向けに「アンガーマネジメント研修」を導入しました。現在ではかつてアンガーマネジメント研修を受講した従業員に向けてフォローアップ研修も実施し、継続的にアンガーマネジメントへの理解を深めていただいております。
社員ひとりひとりと向き合いながら社内の活力向上に励み、顧客のビジネス成長に貢献していくという組織風土が生成されており、当協会ではその取り組みを讃え、今年2024年に開催された第2回「アンガーマネジメント経営賞」にてアンガーマネジメント経営賞をお贈りしました。
アンガーマネジメントを社内研修に導入したコーポレートサービス本部 人事企画部 人事企画グループ山田様、木原様にお話を伺いました。
当社社員であるシステムエンジニアのひとりひとりがプロフェッショナリティをもって日々自身の仕事に取り組む中で、自分の技術を磨くだけではなく、お客様のために技術を駆使し、お客様に信頼していただくのに相応しい技術力が必要になります。そのため、お客様が情報システムをどのように活用されているかしっかり着目して、改善につなげる提案力と、それを個人だけでなく組織の力で成し遂げていくチーム力の向上が事業戦略上も強く求められています。
人材戦略としても若手育成の段階からスペシャリティを高めるための技術力を養い、中堅層になる頃にはお客様やパートナー企業の方々と連携して仕事を成し遂げていく力を育成していきたいと考えていきます。そこに必要なマネジメントスキルを育成していき、社内のエンジニアを統率していくようなリーダーに成長することが当社の目指す人材戦略のひとつの姿です。
その育成のためのキャリアパスとしてアンガーマネジメント研修を導入しています。
エンジニア同士が課題や日々の悩みについて学び教え合って成長していく場作りをしているというのが、私たち人事としてのミッションでもあると考えています。
当社の場合は顧客である各企業様が情報システムを滞りなく運用継続できるための支援をしています。そこでお客様のことを真剣に思うが故に、社員同士の価値観の衝突のようなものがありました。
研修導入前から私自身がアンガーマネジメントに触れる機会があったことに加え、業務上の注意指導時の接し方について悩みを持つ社員が多かったため、アンガーマネジメントの理念の浸透が有効ではないかと感じたからです。
世の中に様々な研修が存在する中で、アンガーマネジメント研修は6秒ルールの活用方法等、しっかり理論として学ぶことができます。
当社はエンジニアの集団ということもあり、心に響く前に頭に響かないと、理論的な説得力がないと浸透しません。研修で学ぶメソッドやその背景も含めて研修内で説明されており、ベースが確立された上でスキルを実践していくので、安定感や安心感があります。
受講した社員からフィードバックされるコメントの内容が、徐々に変わってきていると感じます。
最初は新鮮に捉えてもらって、例えば「怒ることは悪いことではないんだ」とか「自分の感情をいったん素直に受け止めていいんだ」ということに対して安心したような声が多かったです。
それが最近はダイバーシティや価値観の違いへ目を向ける声も多くなっています。
例えば管理職の年代にとって、若い年齢層の社員が入ってきて今まで考えもしなかったような価値観や人間性に触れ、自分が否定されてしまったような気持ちになったり脅威を感じてしまったり…
そういう場面で怒りの感情を感じてしまったときでも、アンガーマネジメントを学んでおくと、自分と相手の価値観の違いを認識した上で怒りと上手に付き合うことができるという受け止め方に変化してきているように感じます。
アンガーマネジメント研修を継続している中で、自分の怒りの感情を露わにするような場面はなくなりましたので、自分の中で抑えているものにどう向き合っていくかという方向に変わってきているのかもしれません。
受講した社員から提出されたアンケートでは、社員ひとりひとりの持つ価値観に関する感想がとても多いです。管理職研修としてグループワークを行い、いわば同じような層の社員でも価値観が違うことを知ることができるので「チーム内でそれぞれの優先順位や考えを共有したい」「自分にとって何が許せないのか、明確にしたい」という声が上がっており、具体的な今後のアクションに繋げやすいようです。
アンガーマネジメントというワードが社内に浸透しました。少し怒りの感情を表に出しやすいと思われる社員が、自発的にアンガーマネジメントのスキルで何とか乗り切ろうとしてくれたりもします。
研修を通じてアンガーマネジメントを学習することによって、自省、内省をできるようになっているのが効果として表れていると感じています。
最初は社員同士の衝突やハラスメントを防止するために導入しましたが、それはかなり改善されてきていると感じます。
次のステップとしては、会社以外の個人での生活も含めて、自分にとって受け止め難い何かを受け入れられることを目指してアンガーマネジメントを活用していくと人生が豊かになるのではないか、そのアンガーマネジメントの理念を会社として社員に提供していくことがエンゲージメント向上にも繋がるのではと強く感じています。
ですので、今後は管理職だけでなく、そこに悩んでいる全ての社員へ対象を切り替えていけるといいのかなと。
今年度からスタートするフォローアップ研修も、社員それぞれが持つ怒りの正体である「べき」に焦点を合わせています。フォローアップ研修を受けた社員たちには、アンガーマネジメントの活用方法をブラッシュアップしてもらいたいです。