アンガーマネジメントプログラムのご案内
企業内におけるアンガーマネジメント研修に関するご案内です。
アンガーマネジメントに関する内容を、企業研修に導入を検討されている方向けに、導入の流れや、実施内容、また現在実施されている研修へのカスタマイズなど、アンガーマネジメントの研修プログラムをご紹介します。
企業研修事例 - 諏訪市役所

「透明度日本一の高原湖畔都市」の実現を掲げ、職員の心身の健康と健全な組織運営を重視する諏訪市役所。健康経営の一環として、職員一人ひとりが安心して力を発揮できる職場環境づくりを推進しています。ハラスメント防止やコミュニケーションの質の向上を目的に、実践的なスキルとしてアンガーマネジメント研修を導入しました。
•アンガーマネジメント研修 基礎編
•アンガーマネジメント研修 実践編
•アンガーマネジメント研修 アサーション編
心理的安全性とコミュニケーションへの意識向上
受講者からは「人との関わりにはアンガーマネジメントが大切だと感じた」、「信頼関係の構築のためにコミュニケーションの質の向上を目指していきたい」といった声が寄せられ、コミュニケーションへの意識が高まりました。
ストレスチェックでも良好な結果
2025年に実施した職員のストレスチェックでは、「イライラしやすい」という項目の点数が全項目の中でも低く、他団体と比較しても良好な結果となりました。
協力し合える職場文化の醸成
人材育成基本方針の改訂にあたり実施した職員アンケートでは、「協力し合える職場」が、公務員として成長するために最も重要なこととして多く挙げられました。チームで支え合う職場づくりが進んでいます。
健康経営と働き方改革の推進
アンガーマネジメント研修に加え、職員サポート室の設置や相談体制の充実、働き方改革を継続的に推進。心理的安全性を高めながら、誰もが安心して働ける環境づくりに取り組んでいます。
INDEX
長野県の諏訪市は、「透明度日本一の高原湖畔都市」を掲げ、職員の健康と健全な組織運営を重視した健康経営に取り組んでいます。
2026年度「アンガーマネジメント経営賞」を受賞した諏訪市役所では、2019年からアンガーマネジメント研修を継続し、管理職や保育園長など幅広い職員が受講してきました。
「まちの空気は、住んでいる人たちの心持ちによってつくられると思います」「職員の心持ちは、市の事業成果に直結すると思っています」
そう語るのは、金子ゆかり諏訪市長です。諏訪市健康経営宣言や職員サポート室の設置など、多様な職員が安心して力を発揮できる環境づくりと、その実践の一つとして続けてきたアンガーマネジメントについてお話を聞きました。
諏訪市は、諏訪湖を中心に、霧ヶ峰高原や上諏訪温泉、諏訪大社、高島城など、爽やかな空気と歴史があり、私たちは「高原湖畔都市」と掲げています。
また産業においても、冷涼な空気や人々の器用さをもとに、戦後は精密機械産業の発展から「東洋のスイス」とも呼ばれてきました。今は超微細加工の技術を生かして、航空宇宙や環境、医療の分野にも展開しています。
観光では、最近はアニメーションや映画の世界でもロケ地や舞台として注目を集めています。市民のみなさんとともに「磨けば輝く高原湖畔都市」を目指しています。

職員の心持ちは、市の事業成果に直結すると思っています。
職員には窓口にいらっしゃる市民のみなさんや様々な団体と接する機会があり、地域全体の空気にも影響します。ですから、まず働く職員が心も身体も健康であること、自分の力を思い切り発揮できる職場環境であることは大事だと思います。
私がお伝えしてきた「透明度日本一」という言葉には、水や空気の綺麗さだけでなく、人と人との心の壁のなさ、コミュニケーションにおいての透明度という意味も含まれています。
また、「大きな耳と分かり合う自由な対話」という言葉も大切にしています。人の言うことをよく聞きましょう。自分の話をするだけではなく、分かり合うために対話しましょう、という思いも込めました。
そうした考え方をもとに、2022年(令和4年)には職員サポート室を設置し、身体だけでなく心の健康についても相談できる体制を整えてきたなかで、2025年(令和7年)に健康経営宣言を行いました。
近年はコロナ禍、少子高齢社会、働き手の不足、育児との両立などの課題があるなかで、できるだけストレスなく仕事に向き合える環境づくりに取り組んできました。医療費削減の視点からも、健康経営は職員だけでなく行政全体を支える大切な取り組みだと考えています。

(左から)アンガーマネジメント協会代表理事の松島徹、諏訪市長の金子ゆかり氏、諏訪市総務部職員サポート室 室長の久保田浩子氏。
もともと市役所では、風通しの良い働きやすい職場づくりの取り組みとして、ハラスメント防止研修を実施していました。
その中でアンガーマネジメントを知り、働きやすい環境の改善のためには、職員が実践的なスキルとして身につけることが大切ではないかと考えて、2019年(令和元年)からアンガーマネジメント研修を取り入れたのがスタートです。
基礎編、実践編、アサーション編の3つを実施しています。
職員は、管理職や保育園の園長なども研修を受けていますし、近年は、私も副市長や教育長とともに理事者として受講しました。
これまでに、延べ386人が受講しています。諏訪市の正規職員は約480人で、会計年度任用職員を含めると約900人規模になります。アンガーマネジメント研修は正規職員を中心に実施しており、多くの職員が受講しています。
受講した職員からは、「アンガーマネジメントについて、正しい理解が深まった」「業務上だけでなく、人との関わりにはアンガーマネジメントが大切だと感じた」、「信頼関係の構築のためにコミュニケーションの質の向上を目指していきたい」といった感想が寄せられています。
2025年に、職員を対象にしたストレスチェックの結果では、全項目のなかで「イライラしやすい」が低い結果となりました。他団体との比較もありますが、良好な結果が出ています。職員同士の人間関係も穏やかになってきた印象があります。
最近では、審議会なども含めた女性登用率が目標の40%を達成しました。部署ごとの取り組みだけでは実現できない目標でしたが、全庁が協力しながら工夫を重ねてきました。
達成できたのは、職員のみなさんの協力関係があったから。このように、あらゆるところに良い効果が生まれてきているのではないかと感じます。
健康経営宣言には5つの活動方針があり、メンタルヘルス対策や相談体制の充実により、心理的安全性の確保をすること。コミュニケーションの活性化を促進し、互いの人権を尊重し合う職場環境を醸成することなどです。
この方針に沿って、具体的に進めている取り組みが、ストレスチェックの受検率の向上、相談体制の充実、そして各種研修の実施です。
アンガーマネジメント研修やハラスメント研修、コミュニケーション研修、メンタルヘルス研修などを職員に提供しています。つながりを意識した階層別研修もありますし、新規採用職員にはメンターのような育成員を配置する仕組みも取り入れています。
また、働き方改革にも取り組んでいます。
2022年(令和4年)から2025年(令和7年)の3年間で、全職員の平均有給取得日数が3日増えました。ただ有給を取得すればいいわけではなく、休みやすい環境が必要です。「職場ではチームで仕事をしましょう」「一人で抱え込まないでください」というメッセージを発信してきました。自分の仕事を理解してくれている同僚がいることで、互いに支え合うことができます。
こうした改革や取り組みが、職員の心のゆとりやストレス低減に役立っていると思います。

今年の4月1日に、人材育成基本方針を改訂しました。
改訂前に、職員にアンケートを実施したんですが、「職場で能力を発揮し、公務員として成長するために重要と考えることは何ですか?」という問いに対して、「協力し合える職場」と答えた職員が群を抜いて多かったんですね。
この声を受けて、目指すべき職場の姿の柱をここに置き、目指すべき職員像についても「誠実」「協調」「柔軟」というキーワードをまとめました。「協力し合える職場」が挙がるのは、やはり良い人間関係の中で仕事をしようという意識が育まれていることの現れだと思います。
アンガーマネジメントも、その一つの取り組みです。上から目線の押し付けではなくて、「分かり合う自由な対話」が職員それぞれのセクションの間にある。そのような協力関係ができて、成果が上がってきていると捉えられると思います。
包括的に健康管理や人材育成を捉えて、働きやすい職場を作ることが、職員それぞれのスキルの十分な発揮、職員の心持ちにもつながっていきます。
まちの空気は、住んでいる人たちの心持ち、市民性によってつくられると思います。
かつて、高度経済成長期に汚れた諏訪湖をきれいにしようと有志の市民のみなさんが環境美化に取り組んできたように、その思いや活動があらゆることに広がっていくといいですね。
一人ひとりの心持ちが、大きな世の中を動かしていく。アンガーマネジメント協会のみなさんの思いやミッションにも通じるものだと思います。私たちもそこに共鳴しています。