コラム
逃げるは上策
今回は、地中海に浮かぶマルタ島で起きた事件をご紹介します。
23才の男が、別れを切り出した彼女を食事なし、飲み物なし、トイレなしで3日間部屋に閉じ込め逮捕されました。このカップルは付き合って4年で、その間に何回か彼女から別れを持ち出したのですが、足を刺されたり、「別れたらお前と母親を殺す」と脅されたりしていたそうです。またお金を無心していたというのですから、手に負えません。
判事は「加害者の育った環境が性格に悪影響を及ぼし、短気や攻撃性といったアンガーマネジメント問題を抱えるに至ったにせよ、今回の行動は酌量されるものではない」とコメント。
執行猶予中にも、加害者を18ヶ月監視し、その間にDVとアンガーメネジメント講習受講の義務を言い渡しました。
よく「自立心」のコアビリーフが歪んでいると、自分の気に入らない事は力づくでも解決しようとしてしまうのですが、今回の加害者はそれ以上の問題があるのかもしれません。
見過ごされやすいポイントなのですが、アンガーマネジメントで、「怒っている対象から逃げるは上策」なのです。例えばロードレイジ(運転を巡るトラブル)では、何も理不尽にキレている人に正面から向かって行く必要はなく、逃げられるなら逃げた方がいいのです。DVの被害も同じです。
私達にはその人の性格を変える義務はないのですから、危険な相手がいたら、まずその場を離れる、という事を頭に入れておいてくださいね。
(英文記事URL)
http://www.timesofmalta.com/articles/view/20120726/local/Man-23-locked-up-girlfriend-in-room-for-3-days.430137