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◆高齢者虐待の現状

高齢者虐待防止法が施行されて10年が経ちました。この法律に基づいて毎年高齢者虐待への対応件数が公表されるようになり、2月に厚生労働省老健局から平成26年度の結果(※1)が公表されました。

残念なことに今回も虐待の相談・通報件数も、虐待と判断された件数も増えていました。
介護老人福祉施設など養介護施設又は居宅サービス事業など養介護事業の従事者による虐待が増えて、300件を超えました(増加率35.7%)。
虐待のニュースを目にすることも多く、心を痛め、怒りを感じ、介護施設を利用する人は不安に感じることと思います。

虐待の発生要因では、「教育・知識・介護技術等に関する問題」に次いで「職員のストレスや感情コントロールの問題」が第2位となっています。
介護は、体力的にも精神的にも負担の大きな仕事です。そんななかで、ついカッとなってしまうこともあるかもしれません。しかし、どんな状況にあっても虐待は許されません。

介護施設を利用している人が、そして、いずれご家族の入所や利用が必要になったときに、安心して利用できるように、介護現場ではストレスへの対処や感情コントロールの問題解決が迫られているのです。

◆認知症介護のヒント

厚生労働省の統計で、介護施設における虐待で虐待を受けた高齢者の背景をみると、認知症がある場合の身体的虐待を受ける割合がとくに高いという結果も出ています。

施設の職員にとっても、家族を介護している人にとっても、介護場面の怒りは身近な感情でしょう。短い時間に同じことを何度も聞かれたり、入浴して欲しいのに断わられたり、食事をしたばかりなのに「ごはんはまだ?」と聞かれたり、病気のせいとわかっていても、ついイライラしてしまいます。

介護をしている人に「イライラしちゃダメ」と言っても、それでは介護者を追いつめてしまうだけです。イライラしても上手にやり過ごすことができればよいのです。ここで、少しだけ反応を遅らせるテクニックや、接し方や声掛けを変えてみるという思考を切り替えができるためのテクニックが役に立ちます。

本コラムでも、「介護のイライラにうまく対処」で、高齢者とのかかわりやご家族の介護におけるアンガーマネジメントの活用を紹介しました。
あわせて今後さらに増えていく認知症介護についても、「認知症介護が上手くいくアンガーマネジメント」(※2)を紹介します。精神的な負担を減らすヒントになればと思います。

もちろん、介護の技術や福祉制度の活用など介護の問題は多岐に渡り、アンガーマネジメントですべてが解決するわけではありません。
でも、知っていると役立つことがあるのではないでしょうか。

※1 厚生労働省 平成26年度 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000111629.html

※2 認知症介護が上手くいくアンガーマネジメント
http://ninchisho-online.com/archives/13739/

(文:田辺有理子/編集:川嵜昌子

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