ほっと・AM
AM×職業
アンガーマネジメント×ホテリエ
■アンガーマネジメント×職業
アンガーマネジメント×ホテリエ
■1)あなたの仕事内容について教えてください。
宿泊・宴会・婚礼・レストランのあるシティホテルで顧問をしております。総支配人を経て顧問という立場で、アドバイザーや社会活動など地元密着の外交のような仕事と、日々ロビーにてお客様のお出迎え、お見送りなど対応をしております。また、その他に講師や講演活動もしております。
■2)あなたの業界あるあるイライラ事例を教えてください。
ホテルご利用のルール、マナーを守らないお客様が増えてきているところです。例えば、日頃タバコを吸うお客様が喫煙ルームは他の人のタバコの臭いがあるからと「禁煙ルーム」を予約してその部屋でタバコをお吸いになる。そのことをご指摘し部屋のご移動か禁煙のご協力依頼をするも逆切れをされる。ごく一部のお客様ではありますが、その激昂されるお客様にスタッフが対応に追われストレスになるという悪循環があります。
■3)以前(アンガーマネジメントを学ぶ前)はどのように対処していましたか?
恥ずかしながら、「このお客様は優しそうだからお話しても大丈夫」、「このお客様に注意すると怒られる」、「今後利用されなくなると困る」など、お客様の様子を見て対応や、問題解決から逃げていたように思います。
■4)アンガーマネジメントファシリテーターになってから、どのように活用していますか?
スタッフには、その時の気分、感情で対応するのではなく、事実を事実として捉え、ホテルとして注意するのかしないのか、「行動の分かれ道」をしっかり認識し、毅然と対応するよう指示し、上司もスタッフの対応を見守りフォローするようにしています。
また、こちらの要望を押し付けるのではなく、お客様の感情に寄り添い、理解しつつも、他のお客様さま共々快適に過ごせるようご説明をするようにしています。
■5)仕事において、どのような変化がありましたか?
以前は、よく「なぜ、お客様にお話ししないの?」、「それを見過ごしたら、他のお客様に失礼よ」などと、私なりの正しさをスタッフに言っていました。しかし、まずはスタッフから状況と本人の考えや不安な気持ちなどを聞き、それを受け止めたあと、会社としての方向性、何かあれば上司が対応する、と不安を取り除き信頼の醸成に努めたところ、スタッフの対応が変わりました。いえ、私が変わったからだと思います。
■6)メッセージ
アンガーマネジメントは、自分の正しさと周りとのギャップ、寛容さの範囲など、自分自身の器を知るきっかけとなります。人間関係をより良くする素敵なトレーニングで本当にお薦めです。