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■1)あなたの仕事内容について教えてください。
訪問看護ステーションの管理者をしています。訪問看護とは在宅で療養されている全ての年代の利用者様に対し、必要な看護ケア(体調管理や服薬管理、リハビリ、医療処置、終末期のケア等)を行うもので、私はこれを行う専門職集団を管理する立場にあります。他事業所や利用者様に関わる様々な方々と連携を取る必要があります。

■2)あなたの業界あるあるイライラ事例を教えてください。
我々医療者はEBM(Evidence-based medicine)つまり『根拠に基づく医療』に照らし合わせ、目の前の対象者によりよい医療を提供する立場にあります。学生時代にはこの考え方を軸に授業、実習が進められていきます。そのため役割遂行意識が高く、「〇〇すべき」という強い信念のようなものが多く存在します。しかしながらEBMは概念であり、これが正解!というものはありません。そのため対象者に行われたケアが自身の考える《最善》と異なった場合に、イライラすることが多いと感じます。そして、他職種とは教育背景も異なるため余計にイライラが募ることがあるのだと思います。

■3)以前(アンガーマネジメントを学ぶ前)はどのように対処していましたか?
私自身も看護に対する自身の「〇〇すべき」が多くあり、看護師とはこうあるべき、医療者とは~、対人援助職とは~、と自分の中に多くの「べき」を作っていました。当時はそれが正しいと信じて疑わず、自分とは異なる考え方があると意見を戦わせることもありました。そうなると自分と違うケアをするスタッフは「仲間」ではなく時には「敵」となり、私にとって「わかってくれない人」となっていたのです。心身共に疲弊し、イライラが募り、精神面での不健康は身体面にも影響していました。溜まったストレスは《発散》という名のもとに《食事》や《買い物》へ向きましたが、それで心が晴れることは少なかったように思います。

■4)アンガーマネジメントファシリテーターになってから、どのように活用していますか?
「皆それぞれが《正しい》と思って行動している」ということを知ったことは大きな学びです。それまでは自分と違うケアの考え方を否定してきました。しかし行われたケアの裏にはそれぞれが信じる「べき」があることに気づき、まず尋ねることを実践しています。尋ねることで思いや事情を知ることができ、相手の「べき」を理解できるようになりました。

■5)仕事において、どのような変化がありましたか?
こちらから尋ねることを徹底するようになると、相手も話してくれるようになります。すると職場内でのコミュニケーションは自然と増え、まわりの方が積極的に伝えに来てくださるようになります。『二重丸目の線を広げる』ことで自分自身の小さなこだわりは手放せるようになり、精神的にもだいぶ楽になりました。今では身体の調子もまずまずで、大きく体調を崩すこともありません。そして何より、『二重丸目の線はここまで』と自分の中で決めることで、本当に自分が看護ケアの中で大切にしたいもの、守りたいものが明確になり、今ではそれを周りに《言葉》で伝えることで、周囲の方に自分の思いを「わかってもらえる」と感じられます。

■6)メッセージ
仕事でのアンガーマネジメントの活用としてご紹介させていただきましたが、家庭内でもアンガーマネジメントは大活躍です。夫婦でファシリテーターとなり、家庭内でのイライラは激減しました。相手への思いやりや理解が増え、笑顔もますます増えたように思います。これからもアンガーマネジメントでハッピーになる方を増やすべく《伝道師》として頑張ります!