コラム
ほっと・AM
嫁姑問題は永遠の課題ではありません?
皆様、こんにちは。協会ブログチームの石井早代です。いつもお読みいただきありがとうございます。
私は協会のブログに亡くなった義母のことを何度か書いています。そう、よくある嫁姑問題です。もちろん、私自身のことですが、今回は、他の方の嫁姑問題についてブログでご紹介させていただきます。
先日、80代の女性Aさんから主人宛てに百貨店の品物が届きましたので、お礼のお電話を差し上げました。そうしたら、「サヨさん、その家のご主人に送ったとしても、やはりお礼というのは、奥さんからするべきやんね」という言葉がAさんから返ってきました。亡くなった義母には「嫁からお礼を言うように」と躾られていましたし、Aさんのことはよく存じているので、主人よりも女同士ということで、お礼を申しただけです。なので、差し障りのないように「まぁ、主人は忙しいし、私の手が空いていたからですよ。」とこたえました。
しかし、そこから延々とAさんのお嫁さんに対しての恨み辛みが続きました。
A「サヨさん、ちょっと聞いて欲しいわ。うちの嫁は絶対私にお礼の電話してこないんよ。いつも息子に電話させるの。私と話するの、嫌なんよ。」
私「そうなんですね。」
「お礼の電話は嫁がするべき」という「べき論」から、先日埼玉から大阪に帰ってきたお嫁さんの帰省話に続きます。
A「私に会いにも、お墓参りも来なかった。実家の親だけに会いに行ってたんよ。どう思う?」私「そうなんですね。」
挙句の果てに、20年以上も前の出産時のエピソードまで聞くことになりました。
A「お嫁さんが出産したので、遠路遥々、大阪から埼玉までお見舞いに行ったのに、プィッとされた。」
A「お義母さん、わざわざありがとうございます。の言葉もなかった…。」
次々と怒りを訴えながらも、次第にAさんは涙声になっていました。
A「サヨさんは、良い嫁やわ。」
私「いえいえ、お義母さんにはよく怒られましたよ。褒められたことはありません。」
A「そんなこと、ないですよ。うちの嫁さんはホンマあかん。私、何か悪いことしたん?」
私「そんなことないですよ。」
そんな言葉の繰り返しとなりました。
Aさんは、20年以上も前のことを、今、目の前で起こったかのように怒っていました。
私の電話がきっかけとなり、ずっと前の怒りが思い出されたようです。
アンガーマネジメントの問題となる4つの怒りの「持続性がある怒り」でした。お互いの「べき」が違っていたこともあるでしょう。ただ、クライアントではないAさんには、「そうなんですね、そうなんですね。」繰り返すことしかできませんでした。
電話を切ってから、私にできることって何だろう。同じようなことがあったら、どう答えたら良いんだろう。と考えました。
「ずっと昔のことを今でも怒っていても、あまり良いことはないですから。他人と過去は変えられないって言いますもんね。」
「それよりも、自分の怒りを伝えてみてください。怒って良いんです。ただ、伝え方は大切です。せめてお墓参りだけには来て欲しい、毎回でなくても良いから、せめて電話でお礼を言って欲しい。など、どうして欲しいかをわかりやすく伝えるのはどうですか。」
お嫁さんの立場もいろいろですから、一概には言えませんが、同じ嫁の立場からのお願いです。
「お嫁さんの良いところを見つけて、褒めてあげて欲しい。」
私自身も姑に怒られることが多く、褒めてもらえることなどは本当にありませんでした。お互いの「べき」が違っていたこともあるでしょうが、もっと話をしていたら、褒めてもらえていたら、関係が良くなっていたかもしれない。そう思い、Aさんとの会話を思い出しながら、どうしたらAさんの気持ちを伝えられるか。また、Aさんが怒りに振り回されずにお嫁さんと関われるのか、私にできる言葉かけを考えました。
こんなふうに考えられたのもアンガーマネジメントのお陰です。
アンガーマネジメントが嫁姑問題に少しでもお役に立てれば、永遠の課題から開放されるかもしれませんね。
写真は、ブログを書いている日の清々しい空です。
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