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アンガーマネジメントの日
スペシャルインタビュー
コラム - アンガーマネジメント
6月6日は「アンガーマネジメントの日」!制定10周年を記念して戸田代表理事にインタビューしました
本日6月6日は「アンガーマネジメントの日」です。
アンガーマネジメントの「6」秒ルールと、日本では怒りを「ムカムカする」と表現することもあるため、ム(6)カ ム(6)カの語呂合わせから6月6日に「アンガーマネジメントを学んで良好な人間関係を築き、怒りの連鎖を断ち切ってもらうこと」を目的に制定しました。
2015年に制定されてから10年。今年は、当協会の戸田久実代表理事にアンガーマネジメントの日にちなんだインタビューを行いましたのでご紹介いたします。
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事紹介
戸田久実
研修講師として、銀行・製薬会社・総合商社・通信会社などの大手民間企業や官公庁の研修・講演の仕事を歴任。講師歴30年、登壇数は4000回を超え、指導人数は22万人に及ぶ。著書は中国、韓国、タイ、台湾でも翻訳出版され、累計25万部を超える。現在はVoicy※にて「戸田久実のアンガーマネジメントで生きやすく」を放送中。
※voicy…株式会社voicyが運営する音声コンテンツ。各界で活躍されている方々がパーソナリティとなって様々な音声コンテンツを提供している。
パワフルでポジティブなエネルギーを感じる戸田代表へのインタビュー
6月6日にはどのような想いがありますか?
早いもので2015年に6月6日がアンガーマネジメントの日と制定され、10回目を迎えます。ありがたいことに6月6日がアンガーマネジメント日だと知っている方も増え、取材を受けることもあります。そして昨年はある組織から、社員の皆がアンガーマネジメントに改めて取り組もうと思えるよう、アンガーマネジメントの日に講演をしてほしい、という嬉しいご依頼をいただきました。今年もある組織のセミナーに登壇しますし、アンガーマネジメント経営賞の授賞式も開催します。
多くの方にアンガーマネジメントを知っていただくことはもちろん、知っているけれど取り組んでいない方が、改めてアンガーマネジメントに取り組もうと思ってくださったり、そして、すでに取り組んでいる方も日本アンガーマネジメント協会の理念である、「怒りの連鎖を断ち切ろう」に基づき、今後どう取り組もうかを改めて考える、そのような機会になればと思います。
これまで怒りをエネルギーにして成し遂げたことは?
数多くありますが、仕事の例をご紹介すると、10数年前になるでしょうか。
ある大手企業の管理職研修のご依頼をいただいた時、一度決まりかけた案件でしたが、断られたことがありました。
その理由は、わたしが女性だから。「戸田さんの実績や研修内容は問題ないけれど、女性講師にうちの組織の管理職の研修は任せられない」という研修担当者がいたとのことでした。
今では考えられないことですよね。その時はとても悔しくて怒りを覚え、「いつの日か、この企業から、戸田久実だからこの研修をお願いしたいと言われるような講師になろう」と決意し、数年後に果たしました。本の執筆についても、20年位前にある出版社の編集者から「あなたは話すのは上手だけれど、文章を書くのは向いていない」と言われ、頑張る原動力になった経験もあります。
仕事がら様々な方の事例を見聞きすることがありますが、怒りを感じた時に誰かに仕返しをしようと考えたり、相手が悪いと責めたり、拗ねたりというような非建設的な行動をするのではなく、アンガーマネジメントによって怒りを建設的な行動のための原動力、モチベーションにできることの大切さを実感する場面が多々あります。
アンガーマネジメントを身につけ、怒りを建設的な行動へのモチベーションにできる方が増えればと願います。
アンガーマネジメントを実践している今、過去に戻れるとしたら、どの地点に戻りたいですか?
戻れるなら、30年前です。今年30歳になった息子の子育てでイライラしていた頃にアンガーマネジメントができていたら…と思うことが度々あります。
息子はわたしと全く違うタイプで、なんでこんなことを!と思いイライラすることも多く、怒りすぎて自己嫌悪に陥ることもありました。
2017年に出版した『「つい怒ってしまう」がなくなる 子育てのアンガーマネジメント』の執筆依頼をいただいた時、わたしには書く資格はないと一度お断りをしました。
編集者の方が、「良いお母さんの書く本など期待していません。そんな本は世の中のお母さんが苦しくなります。仕事をしながら子育てをし、葛藤した戸田さんだからお願いしたいんです。」と言われお引き受けしました。懺悔の本と呼んでいますが(笑)、このような経験があったからこそ、子育でイライラして悩んでいる方々にアンガーマネジメントを知ってほしいという思いがあるのだと思います。
リラックス法やイライラ防止につながる日々のルーティンは?
自分自身をご機嫌にするリラックスメニューは多々あります。ゴルフ、マッサージを受ける、美味しいコーヒーを淹れる、花を飾る、好きな音楽を聴く、面白い鳥さんのInstagramを観て笑う…など。その中でも我が家の家族の一員、オカメインコのピーちゃんと触れあうことは癒しの時間になっています。
ペットと過ごす時間はストレス解消にもなると言われていますが、まさにその通りだと思います。ピーちゃんの姿をながめ、鳴き声を聞くだけでもわたしにとっては癒しの時間です。
そして、毎朝必ず神棚、仏壇に手を合わせ、意識を集中し、深呼吸をしつつ日頃の感謝を心の中で伝えることも心を整えるルーティンなのだと思います。
また、タイトスケジュールが続き、気忙しいと呼吸が浅くなるという傾向があるので、ゆったりと深呼吸をすることに意識を向けることもわたしにとってはイライラ防止につながっているのだと思います。
人生100年時代、あらゆる世代へアンガーマネジメントの必要性が益々高まると思います。今後を見据えて、協会の役割はどのように変化していくと思いますか?
世の中のニーズに合わせてプロジェクトを立ち上げ、コンテンツ開発もしてまいりましたが、今後も協会の理念である「怒りの連鎖を断ち切ろう」に基づき、アンガーマネジメントができる人を増やしていく、アンガーマネジメントができることがあたりまえの世の中にしていきたい、ということに変わりはないと思っています。
アンガーマネジメントを身につけることにより、誰かや何かのせいにすることなく自分の感情に責任が持てる。自分のみならず誰かの怒りの感情に振り回されることなく、長期的な目線を持ち、自分や周囲にとっても健康的な行動選択、判断ができる。
さらには価値観が多様化する中で、異なる価値観に対しての受容度を上げつつ相互尊重を元に建設的な対話ができるようになるなど。
価値観が多様化し、移り変わりが激しく、予測もしづらく、何が正解かもわからない時代だからこそ、自身の人生や社会をより良くするためにますます必要とされるのだと考えています。
6月6日。今日からアンガーマネジメントを学んでみませんか?
いかがでしたか?
ブログチームメンバー一同、戸田代表理事のアンガーマネジメントへの熱い思いが伺えた、かけがえのない時間でした。
6月6日の今日、「アンガーマネジメントの日」をきっかけに、改めて「怒り」について考えてみてはいかがでしょうか?
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