コラム
怒りの表現を使い分けてこそ女優
俳優は様々な感情を演技で表現しないといけません。その中には当然「怒り」も含まれますが、これがなかなか難しいようです。今回はフィリピンの記事から、人気コメディアンから女優として活躍するようになったテシー・トーマスという人の「怒りの演じ方」について書かれた記事をお伝えします。
今回テシーが演じるのは、古典的な考えを持つ裕福なおばあちゃん。今迄演じてきたどの悪役よりも、数段上の怒りの強さが要求されます。テシーのコメントです。「私は胸の中に溜まったどんな感情でも、この役を通して表現することができるの。この怒りっぽい役を通して、女優としてのレベルが一段上がったわ」
テシーはコメディアンから女優に転身する仮定で、演技コーチの下で即興演技の訓練も受けたそうです。この効果か、テシーはシーンごとに感情を切り分ける事ができ、一口に「キレる」状態を演じる場合でも、様々な怒り方を表現できるのだとか。
一口に「怒り」と言っても、実は怒りを表すボキャブラリーだけで何十個もあります。例えば「ふくれる、呆れる、気を悪くする、目に角が立つ、ご機嫌ななめ」は弱い怒り。「憤る、目を吊り上げる、息巻く、虫唾が走る、青筋を立てて怒る」は中くらいの怒り。「逆鱗に触れる、殺気立つ、逆上する、がなり立てる、憤怒」は強い怒りを表す表現です。
アンガーマネジメントではこういったボキャブラリーを自分の怒りと結びつけ、強さに応じた怒りのレベル分けをしていったりするのですが、女優のスキルとしてもこのようなワークが必要なのでしょうね。
(英文記事URL)
http://www.mb.com.ph/articles/354976/tessie-t-considers-course-in-anger-management