コラム
ナッツリターン問題に見る怒りが生まれる仕組み
ここのところ話題になっているナッツリターン問題について、アンガーマネジメント的視点から解説したいと思います。
日本では「金持ちケンカせず」という言葉があるように、あんな大きな財閥の人がナッツくらいでこんなに怒り心頭に発するなんて信じられないと思うかもしれません。
確かに、ナッツくらいのことでとは思います。ただ、怒りが生まれる仕組みを知ると、ナッツくらいでも十分に怒りが生まれることが説明できます。
怒りの感情は第二次感情といいます。心の中にコップがあると想像して下さい。そのコップの中に、苦しい、哀しい、寂しい、辛い、理解されない、不安等々といったいわゆるマイナス感情がいっぱい入っている時に、何かきっかけがあると怒りという感情となって一気に溢れます。
彼女が怒ったのは、ナッツはきっかけであって、NY滞在中に心のコップをいっぱいにするようなマイナスな出来事がいっぱいあったのだと思います。
もしNY滞在中がハッピーなもので、飛行機に搭乗した時に上機嫌だったら、CAに同じことをされてもなんとも思わなかったでしょう。
いずれにしても、彼女は今、怒りという感情で大きな後悔をしていると思います。
アンガーマネジメントを学び、これからはもう怒りの感情で後悔するようなことがないことを願います。