コラム
FF行動って?
前回の記事で、「怒りの感情はFight or Flight(攻撃・逃走反応)を伴い、この反応にはアドレナリンが大量に分泌され物を壊しやすくなる」と書きました。今回はせっかくなので、この「FF行動」で身体にどのような変化が起こるのか詳しく解説します。
このFight or Flight Responseは、1929年にウォルター・B・キャノンによって初めて提唱されました。キャノンの説によると、動物は恐怖に反応して交感神経系の神経インパルスを発し、「戦う」か「逃げる」かを自身に差し迫ります。
人間も強い怒りを感じるとFF行動の一環として、鼓動が早くなって血圧が上がり、筋肉の血流が増えて、「戦う」か「逃げる」ための準備をします。同時にその行動を取るのに必要なエネルギーを筋肉に与えるため、グルコースレベルが上がり、副腎は攻撃ホルモンと呼ばれるアドレナリンを多量に分泌し始めます。
更に瞳孔が大きくなり視界がクリアになって、肺が広がってより多くの酸素を吸い込めるようになります。
こうなるともう冷静ではいられませんね。なので怒ると物を投げて壊したり、何かに当たったりしたくなるのです。でも以前にも書きましたが、こういった行動は更に怒りを強めるだけ。子どももできるアンガーマネジメントテクニックでも書いた通り、ジョギングなどのスポーツで発散させるのが一番健全です。
怒った時に自分の身体に起こる反応を理解していると、実際何かに怒って鼓動が早くなってきた時に「ああ、今自分の身体にはアドレナリンが溢れているな」と冷静に自分を観察できるかもしれませんね。
(英文記事URL)
http://www.dailymail.co.uk/health/article-2124219/Calm-Being-angry-makes-ill-Shrinking-lungs-haywire-heart-immune-shutting-down.html?ito=feeds-newsxml