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心も体も健康で長生きするためのアンガーマネジメント

2016年07月12日

健康のために気をつけていることはありますか?
呑み過ぎない、食べ過ぎない、適度に運動をする、しっかりと睡眠時間をとるなど。
でも現実には、仕事で帰りが遅くて不規則な生活になったり、家事や子育てで自分の時間がなかなか持てなかったりと、思うような生活を送れていない方もいらっしゃるでしょう。
職場や家庭、街中でも、思い通りにならないことや理不尽なことでストレスを感じ、怒りの感情が込み上がってくる方は、ご自分の感情や行動パターンに気をつけたほうがよいかもしれません。

 

◆「怒りの感情」と「病気」の関連性

以前の記事である『怒りで健康を害する可能性がある?!』では「怒りの感情」と「病気」の関連性についてご紹介いたしました。今回は、2012年にスペインのサンカルロス大学病院の研究チームによって発表された研究をご紹介します。

この研究では、過去に脳卒中を発症したことのある150人の成人と、健康な300人の成人を比較しています。

毎日のストレス度を
(1)人生のできごと
(2)不安や抑うつ
(3)QOL:生活の質
(4)タイプA行動パターン
の4つの項目で評価した結果、(1)の項目得点が高い人は低い人に比べて脳卒中になるリスクが3.84倍高くなりました。また、(4)の項目得点が高い人は、脳卒中に罹るリスクが2.23倍高まりました。

 

◆タイプA行動パターンとは?

1)生活が忙しい
2)いつも時間に追われている
3)仕事に熱中しやすい
4)仕事に熱中すると気持ちの切り替えをしにくい
5)徹底的にやらないと気がすまない
6)自分の仕事などに自信を持っている
7)緊張しやすい
8)イライラしやすい、怒りやすい
9)几帳面
10)負けず嫌い
11)気性が激しい
12)仕事などで他人と競争意識を持ちやすい

人はそれぞれ受け取り方のタイプが異なるため、同じストレスがかかった時にストレスを過剰に感じたり、後々に大きな影響が残ることがあります。そのため、タイプAの行動パターンの人は心筋梗塞や狭心症にかかる危険因子となるといわれています。

この研究を実施した神経学者Jose Egido博士は、「性格や行動を変えることは難しいが、環境を変えたり、ストレスが多い生活に順応することで、その影響を改善できる」と述べています。

 

◆アンガーマネジメントは「怒りの感情」から心を解き放つ

筆者は、相手からの理不尽な言動や行動を受けた時、以前ならがまんしたり、ストレスがたまって不機嫌になったり、相手に反感を持ったりすることもありました。
現在では、仕事やプライベートの関係であれば「この人はなにを怒っているのだろう?」と心の準備をしてその方の話を傾聴するようにしています。でも、あまり関わりの深くない方であれば、受け流して気にしないようにしています。

そして、必要なことはもちろん怒ります。アンガーマネジメントはがまんするのではなく、怒ることと怒らないことを区別して、相手に上手に伝えることが大切です。後悔しない人生、健康で笑顔あふれる人生を送るためのアンガーマネジメント。

確かに、性格や行動をかえることは難しいです。難しいからと最初からあきらめるのか、「チャレンジしてみよう!」と思うかで人生が変わるかもしれません。

アンガーマネジメントファシリテーターとなって4年目の筆者は、日々のさまざまなシチュエーションの中でアンガーマネジメントのプラス効果を実感しています。
興味を持っていただけた方はぜひ、チャレンジしてみてください。

 

◆参考文献
Jose Antonio Egido, Olga Castillo,Beatriz Roing et al.: Is psycho-physical stress a risk factor for stroke? A case-control study. J Neurol Neurosurg Psychiatry 2012;83:1104-1111.

 

(文:髙橋直子/編集:川嵜昌子