コラム
ほっと・AM
その他
コラム - アンガーマネジメント
コラム - 時事
夏本番!エアコンのイライラをアンガーマネジメント的視点で考える
こんにちは。協会ブログチームメンバーの梶田多恵子です。
そろそろ梅雨明け、今年も暑い夏がやってきます。
日本気象協会が6月下旬に2024年度の夏の気候について予測を立てていました。
2024年夏は高温多雨で梅雨明けは7月中旬以降の予想、残暑も厳しく | Weather X | 日本気象協会 (weather-jwa.jp)
今年は6月半ばあたりから各地で30℃を超える真夏日となった日もありました。本格的な夏を迎えるこれからはこまめな水分補給やエアコンを活用して快適な温度湿度を心がけるなど熱中症対策が必要です。中でもエアコンを使用することは夏の暑さを乗り切るのにとても重要ですが、実は「イライラの原因」になっているかもしれません。今回は、アンガーマネジメント的視点でエアコンをめぐるイライラについて考えてみようと思います。
エアコンを嫌がる高齢者
夏場はエアコンをめぐって、高齢の方とのトラブルが起きやすい時期です。高齢者は暑さに対する感覚が鈍くなり、身体の水分も少なくなって結果、体内に熱がこもりやすくなります。喉の渇きを感じにくく、汗もかきにくくなることから熱中症のリスクが高くなります。そのためにも生活空間の空調は快適にしておきたいものですが、高齢の方はエアコンをつけるのをとても嫌がられます。冷房の設定温度を高めにしていても「寒い!消して!」と怒られます。中には「電気代がもったいない!」とおっしゃる方もおられます。とはいえ、冷房を切ったままでは室温も上がってしまうので、注意が必要です。事実、ご自宅で暮らしておられる高齢者の熱中症での救急搬送率は高くなっています。
熱中症情報 | 熱中症情報 | 総務省消防庁 (fdma.go.jp)
私は、介護福祉士として認知症高齢者の方をケアする仕事をしていますが、毎年この季節はエアコンをつける、つけないで頭を悩ませています。これは居宅・施設問わず、介護現場での「夏場あるある」だと思います。以前は「熱中症になるでしょう!エアコンは切りませんよ!」と、つい強い口調で言ってしまい、利用者さんが納得されないまま強制的にエアコンを操作したこともありました。こちらが強制的に操作しても利用者さんは納得されず、今度はエアコンのコンセントを抜かれてしまう事もあり、今度は「なんでコンセント抜いたんですか!」と利用者さんを叱ってしまい、まさに堂々巡りで、叱ってしまった自分自身に後悔する事も多くありました。アンガーマネジメント的視点で考えるようになってからは、お声がけに工夫をして「これから暑くなってきますから、徐々にエアコンに慣れていってくださると安心します」とお伝えして、本格的に暑くなる前からエアコンを操作し空調に慣れていただくようにしました。中にはエアコンの風が身体に当たると痛い、とおっしゃる高齢の方もおられます。最近はエアコンも機能が充実していて、風が直接当たらないけれど室温は下げる機種もあります。また、自動的に室温を感知して熱中症危険レベルになった場合は自動的にエアコンが作動するものもあります。昔のエアコンと比べたらそんなに寒くないですよ、ともお伝えするようにしました。そして、どうしても寒いからエアコンを切ってほしい、とおっしゃる利用者さんのご意向も汲むように心がけ、エアコンを付けない時間も設けるようにしたり、居室が暑そうだな、と感じたら涼しいホールにおいでいただくようお声がけしたりしました。高齢の方にはこちらの意見を一方的にお伝えしても理解されない事も多いので、早目の対策とお声がけの工夫が必要です。
寒すぎるオフィスや公共施設
逆に、空調を集中管理しているためか、エアコンが効きすぎて寒いオフィスや公共施設等があります。特にエアコンの真下に自分のデスクがあったりすると身体が冷えてしまいます。私もかつてはオフィスで事務仕事をしていた時、寒すぎる空調がなんとかならないか上長に聞いてみたところ「それはどうにもならない」と言われました。アンガーマネジメント的視点に立ってみた時、いくら声高に直談判したとしても空調システム自体を変えることは出来ません。では自分に出来る行動は何か…寒いのであれば、1枚カーディガンを羽織る、足元が寒いのであればひざ掛けを用意する、といった具合に自分でエアコン対策をすればよいのです。大勢の人が働くオフィスや、多くの人が集まる公共施設はその分空間が広いため、空調も低めにしないと効果がないのかもしれません。建物だけではなく、バスや鉄道、飛行機などの乗り物でも「エアコンききすぎて寒い」という話をよく耳にします。「何とかしろ!」とイライラしてもシステム上どうにもならない場合は、自分自身で対策を取るようにした方が良いでしょう。
いよいよ夏本番!アンガーマネジメントでイライラしないエアコン対策を
エアコンは夏の暑さ対策に必要不可欠ですが、空調温度の快不快は人によって様々です。暑すぎても寒すぎてもイライラしてしまいます。快適な夏の生活を送るためにアンガーマネジメント的視点に立って、エアコンのイライラ対策をしてみてはいかがでしょうか。
講座情報はコチラ:
https://www.angermanagement.co.jp/seminar
現在、日本アンガーマネジメント協会ではオンライン講座も開催しています。