自然災害は、私たちの日常生活に大きな影響を与える恐れがあり、予測が難しいものです。特に9月は、台風や豪雨、地震などが全国的に発生しやすい月です。これらの災害に対して適切な準備をすることはもちろん重要ですが、同時に心の準備も欠かせません。アンガーマネジメントを活用した、災害発生時の冷静な対応と感情のコントロールに役立つスキルをご紹介いたします。本記事では、9月に発生することが多い自然災害と、災害時に役立つアンガーマネジメントスキルについてご紹介します。
9月に多発する自然災害とは？
まず、9月に多発することが多い自然災害をご紹介します。
台風
9月は台風シーズンのピークであり、日本列島に多くの台風が接近または上陸します。日本気象庁台風統計情報のデータによれば、平年の9月における台風の発生件数は平均で5.0件です。台風は強風や豪雨による被害が広範囲にわたることが多く、交通機関の麻痺や停電、洪水などの被害が懸念されます。
豪雨
気象庁によると、豪雨とは「1時間に80mm以上の雨。 災害が発生するおそれのある雨」と定義されています。気象庁のデータによると大雨の年間発生回数は年々増加しており、より強度の強い雨ほど増加率が大きくなっています。1時間降水量80mm以上などの強度の強い雨は、1980年頃の発生頻度と比較して、約2倍程度に増加しています。毎年台風に伴う豪雨や、局地的な大雨が発生し、特に山間部では土砂災害や河川の氾濫が発生しやすいため注意が必要です。
地震
気象庁によると2023 年に国内で大きな被害を伴った地震は4回（2022年は7回）発生しています。地震は予測が困難であり、9月にも全国各地で発生する可能性があります。地震による建物の倒壊や津波などの二次災害に備えるためには、日常的な準備が必要です。
怒りの感情を理解し、コントロールするスキル
災害時には、情報の錯綜やストレスが原因で、怒りや不安を感じることがあります。このような環境下では感情が噴出すると、冷静な判断ができなくなり、さらなるトラブルを引き起こす可能性があります。アンガーマネジメントでは、怒りの感情を正しく理解するためのスキルを習得します。ここでは、「コアビリーフ」と「コーピングマントラ」を用いた具体的なトレーニング方法をご紹介します。
コアビリーフの再評価
「コアビリーフ」とは、私たちが長年にわたって形成してきた基本的な信念や価値観を指します。これが原因で、特定の状況で怒りを感じやすくなることがあります。災害時のような非日常な状況では、私たちのコアビリーフが特に強く影響を及ぼし、「○○すべき」という過度な期待がストレスや怒りを引き起こすことがあります。
コアビリーフを再評価するためには、まず自分が持っている「〇〇すべき」を認識することが重要です。たとえば、「自分は常に他人より優れているべき」という考えを持っている場合、災害時に自分が適切に対応できなかったり、他人の行動が気に入らなかったりすると、強い怒りを感じるかもしれません。このような時は、「自分も人間だからミスをすることがある」といった新しい視点を取り入れることで、怒りの感情を和らげることができます。
コーピングマントラの活用
「コーピングマントラ」は、ストレスや怒りが高まったときに、自分を落ち着かせるための短い言葉やフレーズです。災害時には、状況が予測不能でストレスが増大するため、あらかじめ用意しておいたコーピングマントラを心の中で繰り返すことで、自分を冷静に保つことができます。
例えば、「この瞬間も私は冷静でいられる」とか「今できることに集中しよう」といったフレーズが有効です。これにより、怒りが高まる前に自分を落ち着かせ、冷静な判断を維持することができます。
これらのスキルは、日本アンガーマネジメント協会が提供する講座で学ぶことができます。
講座情報で提供されているアンガーマネジメント講座を受講することでこれらのスキルを学ぶことができます。具体的には「アンガーマネジメント入門講座」や「アンガーマネジメントファシリテーター養成講座」などがおすすめです。これらの講座では、日常生活だけでなく、非常時にも役立つスキルを実践的に学ぶことができます。
9月は日本にとって自然災害のリスクが高まる時期です。物理的な備えとともに、心の備えも非常に重要です。アンガーマネジメントは、災害時の冷静な判断力や、感情のコントロールに大いに役立つスキルを提供します。ぜひ、この機会にアンガーマネジメントのスキルを学び、災害への備えを強化しましょう。
関連記事
講座情報はコチラ：
https://www.angermanagement.co.jp/seminar
現在、日本アンガーマネジメント協会ではオンライン講座も開催しています。
